食費を抑えつつ鉄分不足を解消!家族みんなで美味しい節約ヘルシーレシピ
忙しい毎日でも気になる、家族の「鉄分不足」
仕事や育児で毎日忙しい中、毎日の献立を考えるのは本当に大変ですね。さらに「家族の健康を守りたい」「栄養バランスの取れた食事を用意したい」という気持ちと、「食費はしっかり節約したい」という現実的な課題の間で悩むことも少なくないのではないでしょうか。
特に、お子さんの成長期や、女性の健康を考える上で気になる栄養素の一つに「鉄分」があります。鉄分が不足すると、疲れやすさを感じたり、集中力が続かなくなったりと、日々の生活に影響が出ることがあります。家族みんなが元気に過ごすためには、意識して摂りたい栄養素です。
しかし、鉄分が多いとされる食材の中には、少し高価だったり、下処理に手間がかかるものもあります。そこでこの記事では、お財布に優しく、手軽に調理できる食材で、家族みんなが美味しく鉄分を補給できる節約ヘルシーレシピと、日々の献立に取り入れるヒントをご紹介します。
節約食材で賢く鉄分を摂るための基礎知識
鉄分は、体内で酸素を運ぶ重要な役割を担っています。特に成長期のお子さんや、月経のある女性は不足しやすいため、積極的に摂ることが推奨されています。
鉄分には大きく分けて二種類あります。
- ヘム鉄: 肉や魚などの動物性食品に含まれる鉄分です。体への吸収率が良いとされています。レバーや赤身肉などに多く含まれます。
- 非ヘム鉄: 野菜や豆類、海藻などの植物性食品に含まれる鉄分です。ヘム鉄に比べると吸収率はやや低いですが、食材の選択肢が豊富です。ほうれん草、小松菜、ひじき、大豆、切り干し大根などに多く含まれます。
節約しながら鉄分を摂るには、非ヘム鉄を多く含む安価な植物性食品を上手に活用するのがおすすめです。また、非ヘム鉄はビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂ることで吸収率がアップすることが知られています。例えば、ほうれん草のおひたしにかつお節をかけたり、ひじき煮に鶏肉を加えたりする工夫が効果的です。
安価で鉄分豊富な食材リスト
買い物計画の参考に、安価で手に入りやすく、鉄分をしっかり含んでいる食材をいくつかご紹介します。
- ひじき(乾燥): 戻すと量が増え、価格も手頃です。煮物や和え物、炊き込みご飯など幅広く使えます。
- 切り干し大根(乾燥): 戻すとカサが増し、食物繊維も豊富です。煮物やサラダに。
- 大豆・大豆製品: 大豆、豆腐、納豆、高野豆腐など。たんぱく質も同時に摂れます。
- 小松菜: ほうれん草よりアクが少なく調理しやすいです。おひたし、炒め物、汁物に。
- ほうれん草: 冷凍のものも便利です。おひたし、ソテー、汁物、グラタンなどに。
- 鶏レバー: 価格が安く、ヘム鉄が豊富です。苦手な場合は少量から試したり、甘辛く調理したり、他の食材と混ぜて調理したりする工夫が有効です。
- 豚ひき肉(赤身が多いもの): 牛肉より安価で、鉄分を含みます。炒め物、麻婆豆腐、ハンバーグなどに。
これらの食材を日々の献立に意識的に取り入れてみましょう。
節約&鉄分補給!家族みんなで美味しい簡単レシピ
ここでは、上記の食材を使った、手軽で家族みんなが喜ぶ節約ヘルシーレシピを2品ご紹介します。
レシピ1:鶏レバーと根菜の甘辛煮
鶏レバーは鉄分が豊富ですが、特有の風味が苦手な方もいらっしゃるかもしれません。甘辛くしっかりと味付けし、根菜と一緒に煮込むことで食べやすくなります。
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材料(4人分):
- 鶏レバー:200g
- こんにゃく:1/2枚
- 人参:1/3本
- ごぼう:1/4本
- 生姜スライス:2枚
- サラダ油:少量
- (A)醤油:大さじ3
- (A)みりん:大さじ3
- (A)砂糖:大さじ1.5
- (A)酒:大さじ2
- (A)水:150ml
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作り方:
- 鶏レバーは流水で血の塊を洗い流し、一口大に切ります。牛乳(分量外)に10分ほど浸けて臭みを抜き、再度水で洗い流し、水気をしっかりと拭き取ります。
- こんにゃくはスプーンなどで一口大にちぎり、下茹でしておきます。人参、ごぼうは乱切りまたは一口大に切ります。ごぼうは切ったら水にさらしておきます。
- 鍋にサラダ油と生姜スライスを入れて熱し、鶏レバーを加えて表面の色が変わるまで炒めます。
- 人参、ごぼう、こんにゃくを加えてさっと炒め合わせます。
- (A)の調味料を全て加えて煮立たせ、蓋をして弱火で15分ほど煮ます。
- 蓋を取り、中火にして煮汁が少なくなるまで煮詰めたら完成です。
レシピ2:小松菜とツナの簡単和え物
加熱時間が短く、子供も食べやすい定番の和え物です。ツナ缶の旨味と油分でパサつきにくく、彩りも良いです。
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材料(4人分):
- 小松菜:1束
- ツナ缶(ノンオイル推奨):1缶
- 醤油:小さじ1.5〜2
- 和風だしの素(顆粒):小さじ1/2
- いりごま:大さじ1
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作り方:
- 小松菜はよく洗い、根元を切り落として3〜4cm長さに切ります。茎と葉に分けます。
- 耐熱ボウルに小松菜の茎の部分を入れ、ふんわりとラップをして電子レンジ(600W)で1分ほど加熱します。
- 葉の部分を加えてさらに1分ほど加熱し、しんなりしたらザルにあけて粗熱を取り、水気をしっかりと絞ります。
- 別のボウルに水気を絞った小松菜、油を切ったツナ、醤油、和風だしの素、いりごまを入れてよく和えたら完成です。
毎日の献立に鉄分食材を取り入れるヒント
これらのレシピだけでなく、日々の献立に鉄分食材を無理なく取り入れるための小さなヒントをいくつかご紹介します。
- 常備菜として活用: ひじき煮や切り干し大根の煮物などは多めに作って常備菜にしておくと、忙しい日の副菜に困りません。お弁当にもぴったりです。
- 汁物にちょい足し: 普段の味噌汁やスープに、乾燥わかめや刻みネギ、豆腐、高野豆腐などを加えるだけでも鉄分がプラスできます。
- ご飯に混ぜる: ひじきや大豆を炊き込みご飯にしたり、混ぜご飯にしたりするのも手軽です。
- おやつにも: 鉄分を含むプルーンや干しぶどう、きな粉を使ったおやつなどを取り入れるのも良いでしょう。
まとめ
家族の健康を守りながら食費も抑えたいという願いは、多くのご家庭が抱える共通の課題です。特に鉄分は、意識しないと不足しがちな栄養素です。
今回ご紹介したように、安価で手に入りやすい食材を上手に活用し、調理法や組み合わせを少し工夫することで、美味しく楽しく鉄分を補給することができます。
この記事が、日々の献立作りのヒントとなり、ご家族皆さんが健やかに、そしてお財布にも優しい毎日を送るための一助となれば嬉しいです。